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納品実例:和室のある賃貸マンション(築40年・賃料35,000)


ホームステージングの納品実例。今回は大阪府 賃貸住宅です。

大学や駅に近く立地は良いのですが、築40年で和室のある1DK。なかなか苦戦している物件です。


賃料   : 35,000

専有面積 : 26㎡

竣工時期 : 1983年

間取り  : 1DK

最寄り駅 : 徒歩5分

近隣施設 : 大学(駅までの通学路に当物件)


学生または社会人の方がターゲットですが、他にもいろいろ考えられる立地・条件です。


■ご依頼のきっかけ

管理会社さまを変えた後でした。新しく管理される会社さまが空室対策としてご提案。

いつものように、物件の基本的な情報を調べた後、現地の下見です



↑ 1DKという間取り・築年数等、駅や周辺の立地を考えると、妥当な家賃設定かもしれません


↑ 家具はもともとご用意されていたものです。

1DKという間取りですが、和室です

「どうやって販売しよう??」とお悩みだったようで、この件ご相談いただきました。


■どのように仕上げるか???

ここでちょっと読むのを止めて、考えてみてくれませんか?

どのような仕上がりにします???


・・・


分かりやすいファミリータイプの物件に比べて、1人暮らしの部屋のほうが意外と難しいのです(今回はさらに難しいです・・・)

1人暮らしの賃貸で失敗するのは(よくあるケースなのですが。。)、

『部屋に入った瞬間、「どうやって暮らすの??」という疑問が出る部屋』

です。

・寝る場所がない

・ご飯たべる場所がない

・くつろぐ場所がない(ベッドの上だけ??)

広く見せようとしたり、カッコいい暮らしにしようとした結果、基本的な“寝る”・“食べる”・“くつろぐ”のどれかが欠けて、ここに住むイメージがわかないのです。


今回の和室の場合、”寝る”が布団を敷く という選択肢にあります。一方、もともとDKにあったテーブルで“食べる”が実現されます。そうすると”くつろぐ”を和室で表現することになります。


■そもそもの問題

このように考えていきますが、そもそも大前提として、『ここに住みたい!』と思ってもらわないといけません。

リフォームやリノベーションをするわけではないのですが、ステージングでできる範囲を考えます


・掃除!掃除!掃除!

・明るさ(電球の交換)

・エアコンや換気扇の配線をちゃんとする

・カーテンが清潔感がない

・退色している古さを感じる部分を少しでも


これらを少しでも解決して、

しかる後に、家具やインテリアを設置します。


■納品しました!



垂れていたビニールカーテンを撤去し、レースへ変更。明るさと清潔さを出しました

エアコンの配線はきれいに整えます。

よくある”和室のインテリア”は、中央に座卓を置きます。

今回は”早く借りてもらう”ことですので、部屋の広さを際立たせるため隅に設置。スタンドライトを置くことで、部屋に入った瞬間に目線が誘導されます(ホームステージングでいう”フォーカルポイント”です)



もともとあったダイニングセットをお借りしています(他の家具インテリアに予算を使える)。

照明を変えて明るさをアップ。実際の暮らしを考えつつ、部屋の広さも維持するため、壁際に棚を設置してインテリアで色付けしています。



これだけ古い水廻りだからこそ、インテリア小物を設置。実際に使う時もいろいろと物があるはずです。設備だけを単体で見てこの家を判断されるのは、さみしいですね

また、換気扇の配線も整えます。このような「自分が住んだら、これは自分がやらないといけないんだろうな。。」と思えるようなことは、先にやっておかないと住みたいとは思っていただけません。


■その後どうなった???

納品後4ヶ月で入居者が決まりました(6月→11月)。

続いて別の空室に移設して継続しようかという話が出たそうです。


ですが、「やはり和室を洋室にリフォームしませんか」というご提案に、なかなか了承くださらなかったオーナーさんからOKいただき、リフォームが決定しました。予算を考慮し、ステージングはここでストップすることになりました。


厳しい条件でしたが、なにより入居者が決まって良かったです。営業さんもオーナーさんも喜んでいただきました。

ですが、コストと効果を考えると、今回はリフォームのほうが正解だと思います。

リフォームに反対していたオーナーさんが考えを変えられたのは、仲介さんがステージングを使い「これはこれでいいけど、やはり和室→洋室のほうが効果ありますよ、値段も終わってみると、たいして変わらないでしょう?」と説得しつづけたからだと思います。


当初は、「初月に納品して写真撮影→すぐ撤去」という案もお出ししました。これならコストも安く抑えられます。デジタルのステージングを使っても、この間取りと内装だとなかなか厳しいからです。


しかし、

『反響は取れるだろうが成約になるかどうかはやはり現場の状態。写真が良くて現場が悪いと、期待外れのギャップが大きくて絶望的に決まらなくなる』 とのご意見で、すぐ撤去するというアイデアは却下となりました。


不動産を決めるための5項目として、①立地 ②時期(売買なら景気と金利が関係します) ③状態(築年数) ④ホームステージング という話を教えていただいたことがあります。これら4項目と価格のバランスであると。

立地さえ良ければ、早く決まりやすいのも事実だと思います。


③状態④ステージングのふたつは、同時に考えるのがコツだと思います。つまり、

リフォームをどこまでするか?ステージングはどの程度?という問題です。


周りの同じような物件がリフォーム済み物件ばかり という場合は、一歩抜け出て、早く高い賃料で決めるにはステージングは良いと思います(それも現地で見せることができる。現場に来てがっかり。。は良くない)。

一方で、③状態に問題があれば、④ステージングよりも、そちらを優先したほうが良いです。


(株)ステージングサービスは、どうやって早く高く決まるか?を今後も追及していきたいと考えています。今回は、ステージングよりもリフォームにお金をかけましょう と最初の段階から説得できていれば良かったという反省しきりです。

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